今回の日本銀行の動きはかなり大きいようで、金融引き締めの話が出ています。市場に詳しい人ならご存知の通り、円はずっと世界で最も安い調達通貨でした。もし本当に引き締めが実施されれば、その影響は小さくありません。

つまり、円キャリートレードの仕組みが機能しなくなるということです。これまで機関投資家は低コストで円を調達し、それをドルに替えて各市場で買い漁っていました。暗号資産もその主要なターゲットでした。しかし利上げが来れば、ゲームのルールが変わります。借入コストが一気に上がり、裁定取引の余地が縮小します。さらに円高になれば、返済負担も急増します。以前は100万借りて楽に返せたのに、今後はかなり多く支払わなければならないかもしれません。さらに厄介なのは、連鎖的な売りが発生する可能性があることです。機関投資家が円建て負債を清算するため、まずビットコインを売ってドルに換え、それを円に戻すという流れになり、市場への圧力が一気に広がります。

昨年、日本銀行が試験的に動いただけでも、ビットコインはその日に急落しました。今回は本格的に動くとなれば、高レバレッジのポジションがまず吹き飛ぶかもしれません。流動性が絞られれば、ボラティリティは通常より激しくなるでしょう。

とはいえ、資金繰りの悪化が原因での下落は、逆に良いエントリーチャンスを生むことが多いです。パニックが一巡すれば、優良資産は通常、改めて評価されます。

もし本当に大きく下がったら、ビットコインはどこまで下がると思いますか？8万ドル、それとももっと下？様子見を決め込むか、それともすでに買いリストを作って底値を狙う準備をしていますか？