3万円の元手から5,000万円まで増やし、この業界で7年もがき続けてきて、ひとつ残酷な真実に気づいた。90%の人は方向性を間違えて死ぬのではなく、ポジション管理の失敗で倒れるのだ。

まずは弟子の話をしよう。彼が去年の3月に私を頼ってきたとき、口座はちょうどゼロになっていた。「まだ巻き返せるチャンスはあるか」と聞かれ、私は資金配分のルールを厳守させた。3カ月後、彼は元本を2倍以上にしたとスクリーンショットを送ってきた。何か特別なことをしたのか？実は人間の弱さをルールで封じ込めただけだ。

**弾を5つに分け、毎回1発だけ装填せよ**

このやり方は慎重すぎる？だが、これで市場で長く生き残れる。やり方は簡単。資金を5等分し、1回の投入は最大20%。重要なのは損切りライン――1回の損失は総資金の2%(、つまりこのポジションの10%)に抑える。

具体的に計算しよう。10万円を5分割、1枠2万円、1回の最大損失は2,000円。5回連続で失敗しても、合計で元本の10%しか失わない。一方、利益確定は10%以上に設定し、リスクリワードは割に合う。多くの人が破産するのは、全力勝負で1回ミスして一気にゼロに戻るからだ。

**底を当てず、トレンドが合図するまで待て**

下落中の反発は、ほとんどが騙し上げ。真のチャンスは上昇トレンド中の押し目に隠れている。どう判断するか？私は複数の移動平均線をよく使う。
- 3日線が上向きなら、短期でチャンスあり
- 30日線が登り始めたら、中期トレンドが強くなる
- 84日線と120日線が同時に上向きに転じたら、主上昇波が来る可能性が高い

多くの人は底値を拾おうとするが、市場は理屈通りに動かず、20%下落後さらに半減することもある。私は「右側取引」だけをやる。トレンドが確定してから入るので、最初の上昇は取り逃すが、少なくとも高値掴みせずに済む。

**テクニカル指標はオカルトではなくリスクフィルターだ**

MACDを使う人は多いが、ほとんどは雰囲気で見ている。私の実戦法はこうだ。DIFとDEAがゼロライン下でゴールデンクロスし、その後ゼロラインを突破したら比較的安全な買い場。ゼロライン上でデッドクロスしたら、すぐにポジションを減らす。

ほかに出来高と値動きの関係も重要。安値圏で出来高を伴ってブレイクしたら注目。高値圏で出来高が増えても上がらないなら即撤退。これらのシグナルは100%ではないが、多くの無駄なチャンスを排除してくれる。

**損したらナンピン厳禁、それは自滅の道**

これは痛い教訓だ。多くの人は含み損が出ると平均取得単価を下げようとナンピンするが、深みにハマるだけ。正しいやり方は逆で、利益が出たときだけ段階的に追加投資し、損失が出たら厳格に損切りして認める。市場はあなたがナンピンしたからといって反転しない。むしろさらに深くハマるだけ。

**毎日自分に3つの質問をする**

引け後には必ず振り返る。
1. 保有する理由はまだ有効か？
2. 週足トレンドは悪化していないか？
3. 短期で急騰したコインに惑わされていないか？

3日で倍増するようなコインは、その後流動性が枯れ、暴落時には逃げ場がないことが多い。ゆっくりでも着実に稼ぐ方が、ババ抜きゲームに手を出すよりはるかにいい。レンジ相場で資金を寝かせるくらいなら、ノーポジでチャンスを待つ方がましだ。

**核心はたった一言**

暗号資産市場で勝つのは、トレード回数を競う人ではなく、高確率ポイントで思い切って勝負できる人だ。分割投資でリスクをコントロールし、トレンドで勝率を高め、テクニカルシグナルでエントリーチャンスを検証する。市場は常に、忍耐強く規律を守る人に微笑む。

7年やってわかったのは、「ゆっくりが結局一番早い」ということ。すべての値動きを追いかけるのをやめ、確度の高いチャンスだけを狙えば、自然と資産曲線は安定していく。