米雇用ショックで10年債利回り4.06%…FRB利下げ期待が急増

出典:BlockMedia 原題:[ニューヨーク債券] 米雇用ショックで10年物金利4.06%…FRB利下げ期待急増

米国国債金利は11月の雇用指標の不振の影響で下落した。市場は労働市場の弱体化の兆しから連邦準備制度[image]Fed(の政策金利引き下げ時期が早まると見ており、債券利回り曲線は緩やかな上昇型)bull steepening(の流れを維持している。

3日)現地時間(のニューヨーク債券市場で米10年物国債利回りは前日比2.7bp)0.66%(下落の4.063%となった。これは前取引日終値の4.090%から低下した数値だ。国債価格は99-15’6で0.22%上昇し、金利下落とは逆の動きを見せた。2年物金利は3bp下落の3.486%、30年物は1.6bp下落の4.725%で取引を終えた。

今回の金利下落は民間雇用の増加ペースが予想以上に大きく鈍化したことによる。ADP全米雇用報告によると、11月の民間部門雇用は前月比3万2000人減少した。これは1万人増加を予想していた市場予想を大きく下回る数値で、労働市場の急速な冷却の可能性を示唆する。先立つ10月の雇用増加値は4万7000人に上方修正された。

雇用鈍化のシグナルを受け、FRBの早期利下げ観測も強まっている。CMEフェドウォッチによると、投資家は次回連邦公開市場委員会)FOMC(で25bp)0.25%p(の利下げが行われる可能性を89%と織り込んでおり、これは1週間前の83.4%から大きく上昇した数値だ。来年の政策金利引き下げ幅は合計91bpと見込まれている。

コリン・マーティン・シュワブ債券リサーチヘッドは「現在FRB政策の核心変数はインフレよりも雇用だ」とし、「労働市場が単なる冷却を超えて急激に悪化した場合、利下げペースはさらに早まる可能性がある」と説明した。

一方、米国サービス業景気は小幅の拡大基調を維持した。供給管理協会)ISM(が発表した11月非製造業PMIは52.6で、前月)52.4(と大きな差はなかった。これは市場予想)52.1(をやや上回る数値だ。ただし雇用指数は依然として縮小局面にとどまっており、景気全体の不確実性を刺激している。

利回り曲線は2年物と10年物の金利差が57bpで、前日)57.4bp(と同水準となった。ただし、日中一時58.3bpまで拡大し、9月以降で最も急なスプレッドを記録した。これは短期金利が長期金利よりも早く低下する「ブル・スティープニング」の流れで、FRBの早期緩和観測が反映された結果と解釈される。

今回の軟調な雇用指標と利回り下落は投資家にFRBの方向転換の可能性を改めて印象づけており、来週予定されているFRBの金利決定は年末の債券市場の方向性を左右する重要イベントとなりそうだ。

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