中東＋北米資本が参入：1億ドルの暗号ヘッジファンドがローンチ、収益は直接ビットコインに転換

【チェーンニュース】中東と北米の資本がまた新たな動きを見せています。UAEのFurther Asset Managementがカナダの3iQと手を組み、1億ドル規模の暗号ヘッジファンド「Further x 3iQ Alpha Digital Fund」を立ち上げました。

このファンドには、かなりユニークな設計があります。ビットコイン建てのシェアクラスが用意されているのです。簡単に言うと、得た利益が自動的にビットコインに変換されて再投資される仕組みで、利益とBTC保有を一体化できるというわけです。戦略的なリターンも欲しいし、ビットコインの長期的価値も信じている機関投資家にとっては、一石二鳥のソリューションと言えるでしょう。

ストラテジーとしては、市場中立型のマルチストラテジーです。つまり、相場の一方向な動きに賭けるのではなく、アービトラージやヘッジなどの手法で暗号資産市場の中からチャンスを探し、リスクをコントロールしながら流動性の利益を狙うという内容です。ターゲット顧客は明確で、機関投資家やファミリーオフィス、ソブリンファンドなど、コンプライアンスやリスク管理体制を必要とする大口投資家です。

初期資金はすでに集まっていて、出資者には機関投資家LP、ファミリーオフィス、ソブリン系の資金提供者が含まれます。この一連の動きは、ある意味で一つのトレンドを反映しています。つまり、伝統的な資本が暗号資産市場に参入する際、「構造化エクスポージャー」をますます重視しており、市場に関与しつつも、リスクは自分たちの慣れ親しんだ枠組みの中に収めようとしている、というわけです。