今夜21:15、米国11月ADP雇用統計が発表されますが、今回はこれまで以上に重要性が高いかもしれません。

来週はFOMC（米連邦準備制度理事会）の政策金利発表がありますが、問題なのは——今回は公式の雇用統計（NFP）とCPIのデータが間に合わないことです。つまり、市場は最も重要な2つの判断材料を失うことになります。このような情報の空白期間において、ADPはほぼ唯一の労働市場の動向を観察する手がかりとなります。

私の見解では、今回のADPは極端に注目されるでしょう。ADP自体がどれだけ正確かというと（もともと最も信頼できる雇用指標とは言えません）、それよりも重要なデータがそろって欠席している中で、どんな小さな変化も市場が細かく分析して注目するからです。

FRB（米連邦準備制度理事会）はおそらくADPだけで政策判断をすることはないでしょうが、市場はそんなこと気にしません——トレーダーは先回りして織り込み、感情も先に動きます。ですから今夜発表されるこの数字は、政策シグナルというよりも、短期的な取引感情に火をつけるものに近いと言えるでしょう。

データ自体は大したことがないかもしれませんが、市場の反応こそが本当に注目すべきポイントです。