イーサリアムFusakaアップグレード：blob手数料が1,500万倍に急騰した背後の経済学的ロジック

【チェーンニュース】イーサリアムのFusakaアップグレードが大きな動きを見せた——blob手数料が一気に1,500万倍に急騰。どういうこと？

簡単に言えば、これまでの価格設定メカニズムがめちゃくちゃだった。blob手数料は長期間1weiに固定されていて、ほぼタダ同然。ノードは作業しても自腹でKZG検証を行わなければならなかった。今回のEIP-7918でblobに「フロアプライス（下限価格）」が設けられ、L1実行手数料の1/15.258を下回れなくなった。これでようやく価格が実際のコストを反映できるようになった。

この仕組みはなかなか賢い。一つはL2たちが無限にアービトラージするのを防ぎ、もう一つは価格変動によって自動的にトラフィックを調整し、ネットワークの詰まりを防ぐ。さらにPeerDAS技術によるストレージ能力拡張と組み合わせれば、システム全体の効率が一気に向上する。

さらに強力なのは、blob手数料もバーン（焼却）プールに入ること。Liquid Capital創業者の易理華氏が試算したところ、将来的にETHのバーン量が8倍になる可能性があり、2026年にはblobバーンの割合が30～50%に達するかもしれない——もちろんL2の取引量が追いつくことが前提だ。

今回のアップグレードは本質的にイーサリアムのリソース価格体系に大手術を施したもので、長期的にはエコシステムの健全性に好影響を与えるだろう。